出社したくなるオフィスとは?光環境デザインで実現するウェルビーイングの向上 

オフィスを取り巻く環境は、働き方の多様化とともに大きく変化しています。「出社したくなるオフィス」とは、単に機能的な空間であるだけでなく、そこで働く人々が心身ともに健康で、創造性を発揮し、活き活きとコミュニケーションを取れる場所が好まれます。しかし、多くの設計者や施主にとって、その実現は容易な課題ではないでしょう。本コラムでは、その鍵となる要素の一つ、「光環境」に焦点を当てたオフィス設計を3つの視点からご紹介します。

「行きたくなるオフィス」実現への課題と光の重要性とは?

近年、働き方の多様化が進む中で、オフィスという空間のあり方が改めて見直されています。リモートワークの普及により、従業員は働く場所を自由に選択できる時代を迎えました。このような状況下で、企業が抱える課題は、「従業員に自発的に出社してもらうにはどうすれば良いか」という点ではないでしょうか。単に業務を行う場所を提供するだけでは、オフィスに魅力を感じてもらいにくいかもしれません。

ここで、注目されているのが「ウェルビーイング」という概念です。ウェルビーイングとは、身体的、精神的、社会的な側面が良好な状態を指します。従業員のエンゲージメント向上や生産性向上に不可欠な要素として、多くの企業がその実現に向けた取り組みを進めています。快適なオフィス環境はその重要な基盤であり、従業員が心身ともに健康で、意欲的に働ける空間づくりが求められています。

このようなオフィス環境を構成する上で、決して見過ごすことのできない要素が「光環境」です。私たちは一日の大半を光の中で過ごしており、その質は私たちの心身に大きな影響を与えます。適切な光は集中力を高め、リラックスを促し、コミュニケーションを円滑にする一方で、不適切な光は疲労感やストレス、作業効率の低下を引き起こす可能性があります。
だからこそ、従業員が出社したくなるような、魅力的なオフィス空間をデザインする上で、光環境は重要な鍵となるのです。

①仕事がはかどる光|集中力とグレア(眩しさ)

日々の業務を効率的に進めるためには、集中力の維持が不可欠です。オフィスにおける光は、その集中度に大きな影響を与えます。例えば、適切な照度や色温度は、人の覚醒度を高め、集中力を向上させる効果が期待できます。

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一方で、作業効率を低下させる要因となるのが「グレア(眩しさ)」です。直接的な太陽光や照明器具からの過度な光、またPCやタブレットに映り込む反射グレアは、目の疲労を引き起こし、画面の見づらさや不快感につながります。グレアが低減された照明設計は、目に優しく、長時間作業でも集中力を維持できる快適なオフィス環境の基本と言えるでしょう。

タブレット の反射グレアの有無による視認性の違い

②発想が高まる光|リラックスと創造性の関係

オフィスは作業を行う場所であるだけでなく、新しいアイデアが生まれる創造の場でもあります。創造性を高めるためには、適度なリラックスが重要です。開放的で心地よい空間は、自由な発想を促すことが期待できます。

特に自然光は、人の心身に様々な良い影響を与えることが知られています。時間や季節によって変化する自然光を取り入れることは、オフィスに活気を与え、リラックス効果をもたらします。自然光を取り入れることが難しいオフィスでも、自然光を感じさせるような照明や間接照明を効果的に活用することで、落ち着いた雰囲気を作り出し、創造的な思考をサポートする空間を演出できます。

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③コミュニケーションがとりやすくなる光|開放感

活発なコミュニケーションは、チームワークを高め、組織全体の生産性を向上させる上で不可欠です。開放感のあるオフィス空間は、人や部署間 の垣根を低くし、自宅でのオンラインコミュニケーションでは生まれにくい、偶発的なコミュニケーションを促すことでしょう

開放感の高い空間を作り出すためには、光の使い方が重要です。明るく均一な光は、空間を広く感じさせ、心理的な圧迫感を軽減します。一方で、全体が暗い空間や影の多い空間は、閉鎖的な印象を与え、コミュニケーションの活発さへ影響を及ぼす可能性があります。そこで、自然光が差し込むような光と影のバランスを演出することで、屋外空間を想起させ、開放感のある空間を実現することも可能です。

また、多様な働き方をサポートするためには、光の柔軟性も重要です。例えば、個人作業に集中したい時には、周囲の光を遮るパーソナルライトを設置したり、チームでのミーティング時には、明るく開放的な空間を確保したりするなど、シーンに合わせた光の調整が求められます 。心理的な安全性が確保されたオフィスでは、従業員は安心して意見交換や相談を行うことができ、より円滑なコミュニケーションに繋がることでしょう。

光環境でウェルビーイングを実現するオフィスを

「出社したくなるオフィス」の実現には、機能性だけでなく、そこで働く人々の心身の健康、創造性、そしてコミュニケーションを最大限に引き出すための環境設計が不可欠です。そして、「光環境」は、その中心となる要素の一つです。

集中力を高めるグレアレスな光、リラックスと創造性を促す照明、そして開放的でコミュニケーションを円滑にする光。これらを適切に組み合わせることで、ウェルビーイングなオフィス空間が期待できるでしょう。

Nittoの光制御技術を用いて開発されているRAYCREAは、快適性と機能性を追求したオフィス照明としての活用が期待されています。グレアレス設計による目の負担軽減、リラックスや開放感向上が期待されています。ぜひ、RAYCREAとともに、従業員一人ひとりが活き活きと働くことができる、未来のオフィスをデザインしてみませんか?

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