光の向きをコントロールする「配光制御」とは?
最終更新日:2025.12.17

「配光制御」とは、放射する光の方向性や広がり方をコントロールする技術です。本コラムでは、Nittoの技術であるRAYCREAの「配光制御」について、一般的な導光板と比較しながら解説します。
目次
1. 一般的な導光板と「配光制御」型導光板(RAYCREA)の違い
導光板では、パネルの側面に配置したLEDの光を取り込む、エッジライト方式が主に用いられています。エッジから入った光は導光板内を全反射して進みますが、表面の特殊な加工(ドットや溝など)で光の反射や散乱が起こることで、光が取り出されます。光の取り出しの向きや強弱などは、加工によって異なりますが、多くの場合、取り出された光は表面に設置された拡散板により全方向に照射されます。そのため、光の広がりも広くなります。
(下記図参照 ※正面に取り出される光のみ記載しています。)


一方、Nittoが開発したRAYCREAは、同じエッジライト方式を採用しながら、独自の技術により、入光した光を特定の方向へ取り出すことができます。そのため、光の広がりも一般的な導光板より狭くなります。
(下記図参照 ※正面に取り出される光のみ記載しています。)


それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。
| 一般的な導光板 | RAYCREA | |
|---|---|---|
| 光の照射方向 | 全方向 | 特定の方向 |
| 光の広がり | 広い | 狭い |
2. 光の向きを制御するRAYCREAの技術とは?
RAYCREAを貼った透明なアクリル板やガラスの端部からLED光を入射させると、導光された光がフィルム内部に入ります。フィルム内部にはμmオーダーで精密に設計された微細な空隙があり、そこで向きや広がりが制御された光のみが取り出されます。このようにRAYCREAは、広がり具合を制御しながら、光の方向をコントロールできる技術です。
現在の開発品において、「正面方向」、「斜め方向」に適度な指向性を持つ光の照射が可能です。それぞれの光の照射方向による違いは下記表をご参照ください。
| 光の照射方向 | 正面 | 斜め (法線に対して光源とは逆方向に30°) |
|---|---|---|
| 光の照射イメージ | ![]() | ![]() |
| 実際の様子 | ![]() | ![]() |
より詳細な配光特性データ(配光曲線)は、技術資料をダウンロードしてご確認いただけます。
RAYCREAの“光の配光特性”の詳細を、資料ダウンロードで確認する▶
3. 配光制御によって光はどのような見え方をするのか?
では、この配光制御によって光はどのように見えるのでしょうか? 「斜め方向」に光を照射する大きなRAYCREAを、移動しながら観察した際をイメージしてみましょう。
配光制御された照射角度(法線に対して光源とは逆方向に30°)から観察すると、パネル前面に貼られたRAYCREAの光が直接目に届くためパネル一面が光っているように見えます。徐々に観察位置を正面に移動すると、光の進む方向から視点が外れた部分の光が弱くなり、パネル内にグラデーションがかかったように見えます。さらに光源側から観察すると、パネル全体の光が弱まっていきます。
このように、人の観察位置と光の出る方向が一致したとき、RAYCREAから照射された光をより認識できます。
4. 配光制御技術の活用方法
光の向きを「正面方向」と「斜め方向」に制御できるRAYCREAは、どのような価値をもたらすのでしょうか。この配光制御技術を活かした事例を2つ紹介します。ほかにも様々な導入事例がありますので、ぜひ導入事例一覧からご確認ください。
CASE 1:配光制御で商品の価値を引き出す商品棚

CASE 2:2つの配光制御を組み合わせ「発見」のある空間演出

RAYCREAの技術は、演出や展示にとどまらず、私たちの生活空間における「光の質」そのものを変える可能性を秘めています。例えば、視線と重なる方向には光を出さずに眩しさを抑える(グレア低減)、手元や足元など照らしたい部分はしっかりと明るく照らすなど、眩しさ抑制と明るさをスマートなデザインで両立することが可能かもしれません。
5. 技術資料をダウンロードして、RAYCREAへの理解を深める
配光制御技術を持つRAYCREAならではの光の可能性を、感じていただけましたか? 設計に不可欠な配光特性データ(配光曲線)やモジュールの基本仕様をまとめた技術資料をご用意しています。 ぜひダウンロードして、あなたのアイデアの実現性をお確かめください。
より詳細な技術に関するご質問は、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。


