光と感性の交差点─日東堂 KYOTO COFFEE×RAYCREA™体験記

著者:RAYCREA PR チーム

京都・日東堂の和室に宿るRAYCREA™の光と素材。光素材が生む空間体験を通して、感性を揺さぶるひとときを伝えます。

光に包まれる静かな入口

無機質なはずなのに、なぜか息吹を感じる。それはまるでビオトープのようだ。RAYCREA(レイクレア)がつむぐ、光素材のリズムに、そっと身をゆだねてみた。

異素材が織りなす小さな光の世界

八坂神社から歩くこと、およそ10分。格子戸が印象的な町家風建築を改修した日東堂 KYOTO COFFEEには、デザイン性と機能性を兼ね備えた暮らしの道具やアクセサリーが並び、ハンドドリップで淹れるコーヒースタンドも併設されている。

イートインスペースとして開放されている2階へと上がると、視界がふわりと開ける。天井が高く、北側の窓からは八坂の塔の中層部が望める。観光客で賑わう地上とはまるで違う、別世界のような不思議な静けさに包まれている空間の中心にあるのが、ガラス張りの和室「美庵」だ。

ここに、アートディレクター・遠藤豊氏が手掛けた『空間デザイン』としてのインスタレーション「間合いの呼吸(導入事例ページ )」が展示されている*。鉄、木、鏡、紙、アクリル、ガラス─異なる素材が、幅・高さ・厚みを変えて置かれている。

それぞれの面が、時間とともに変化する光の表情を受け止め、反射や透過、映り込みなども通じて、この小さな光の空間が見る者の感情や感覚の揺らぎを誘う。

暮らしに光を選ぶ未来

訪れる時間や天候、立ち位置によって、まったく異なる表情を見せてくれるので、ぜひ、ぐるりと一周してみてほしい。随所に遊び心が散りばめられており、探索する楽しさがある。

なかでも心を奪われたのは、南側から見る鏡越しの景色だ。ある地点に立って鏡へ視線をやると、外の木々や葉の揺れが映り込んでいることに気がつく。それがあまりにも自然で、まるで窓の外にあるリアルな実景が拡張されたかのような没入感が生まれていた。これこそが、遠藤氏の言う「借景」の一つのかたちなのだろう。

やがて、光の色がゆるやかに変化していくのがわかる。だが、その移ろいに明確な規則性は見つからない。その予測できなさが、どこか会話のようでもあり、時折彼らの言語を理解できるような気がする。もしくは、時間の流れそのものが抽象的なうねりとなって可視化されているようにも感じられる。私たちは、いつも意外なかたちで物事の捉え方を新しく獲得しているのだろう。この空間は、RAYCREAが空間を形づくる素材として息づきながら、見る者の眠れる感覚を呼び覚ます入口なのかもしれない。 

たとえば、好きな音楽をかけるように。あるいは、季節の花を飾るように。手に取ることができない光という存在を意識的に選び、暮らしに取り入れる未来があるとしたら。そんな予感と期待が、胸に静かに灯った。 

*”間合いの呼吸”の展示エリア(日東堂2F)は、安全管理のため立ち入りを制限している場合がございます。 ご見学をご希望のお客様は、お気軽に現地スタッフまでお声がけください。

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